「対人論証」と「詭弁」の意味や用例を徹底解説!初心者にも分かりやすく解説!

「対人論証」や「詭弁」は、議論やディスカッションの中でしばしば使われる言葉ですが、初心者にとっては混同しやすいものかもしれません。

本記事では、それぞれの意味や用例を徹底的に解説していきます。

議論において正しい立場を主張するために必要な「対人論証」や、相手を欺くために用いられる「詭弁」について一緒に学んでいきましょう。

対人論証とは?

対人論証とは?

対人論証の意味や定義

対人論証とは、論者の地位・職業・経歴・性格・主義などに訴えて、いつわりの説得力をもつ論証のことです。

論理学では、非形式的な虚偽で相手の感情に訴える論証の一つとして定義されます。

対人論証の別名や類語

対人論証には、論理的説得法、口論術、ディベート、論争などの別名があります。

同じ論点相違の誤謬(ごびゅう)の一つとして、人格攻撃や人身攻撃と呼ばれることもあります。

誤謬(ごびゅう)の意味とその他の例

誤謬(ごびゅう)とはあやまり・まちがいのことです。

論理学では、論証の過程に論理的または形式的な明らかな不備や誤りがあり、その論証が全体として妥当でないことを指します。

他には、以下のような例があります。

  • 未知論
  • 論点のすり替え
  • 連座の誤謬(ごびゅう)

    未知論証

    未知論証とは、相手が知らないことについて主張し、それを根拠に自分の意見を通そうとする論法のことです。

    根拠が不確かであるため、説得力に欠ける場合があります。

    論点のすり替え

    論点のすり替えとは、本来話題となっていることとは異なる話題を取り上げて議論を進めようとすることです。

    それ自体は妥当な論証だが、本来の問題への答えにはなっていない論証のことです。

    連座の誤謬(ごびゅう)

    連座の誤謬とは、相手が犯した誤りや過ちを根拠に、その人の主張全体を否定する論法のことです。

    この論法は、偏見や差別を助長する危険があります。

対人論証の種類とその例

対人論証の種類とその例

対人論証には様々な種類があります。一部を以下に紹介します。

説得論証

相手を納得させるために、正当性や妥当性を論じることに重点を置く論証です。

例: 「今日は傘を持って行った方が良いと思います。天気予報によると雨が降るからです。」

感情論証

相手の感情や感性に訴えかけることに重点を置く論証です。

例: 「このネックレスはお母さんからもらった思い出の品なんです。だから、手放すのはとても辛いんです。」

威嚇論証

相手を脅すことによって、自分の主張を通そうとする論証です。

例: 「私たちと協力しなければ、あなたたちは大変な目に遭うことになるでしょう。」

誹謗中傷論証

相手を攻撃し、貶めることによって、自分の主張を通そうとする論証です。

例: 「あなたはいつも自分勝手で、周りの人の気持ちを考えない人だと思います。だから、この案はあなたには向いていると思います。」

交渉論証

相手と妥協点を見つけ、合意を図ることに重点を置く論証です。

例: 「この提案はあなたにとってもメリットがあると思います。そこで、一緒に改良案を考えて、双方が納得できる解決策を見つけましょう。」

 

これらの種類の中から、状況や相手に応じて最適な論証を選択することが重要です。

詭弁とは?

詭弁とは?

詭弁の意味や定義

詭弁とは、相手を欺いたり、論理的に不正確な議論を行うことで、正当な論拠に基づく議論を歪める手法のことを指します。

詭弁の種類とその例

代表的な詭弁の種類としては、虚偽、誤謬(ごびゅう)、悪質な論法などが挙げられます。

例えば、「証拠がないから逆に私が正しい」という逆説の詭弁や、「誰でも知っていることだから正しい」という無知の詭弁があります。

対人論証における詭弁の例

対人論証における詭弁の例

対人論証における詭弁とは?

対人論証における詭弁とは、相手を欺いたり、誤った議論を行うことで、相手を説得しようとする行為のことを指します。

対人論証における詭弁の例とその回避方法

例えば、「感情論だから正しくない」という感情論の詭弁や、「あなたは専門家ではないから正しくない」という無知の詭弁があります。

回避するためには、相手の主張に対して、論理的に正確な反論を提示することが重要です。

対人論証における正当な論拠の選択

対人論証における正当な論拠の選択

対人論証における正当な論拠の選択とは?

対人論証で自分の主張を相手に納得してもらうためには、正当な論拠を選択することが重要です。

正当な論拠とは、信頼できる情報や根拠となるデータ、統計データなどです。

また、相手が信じる価値観や立場に合わせて論拠を選ぶことも大切です。

対人論証における正当な論拠の選択のためのポイント

対人論証において正当な論拠を選ぶためには、以下の3つのポイントに注意しましょう。

  • 信頼性の高い情報源から得られた情報を選ぶ

信頼できる情報源とは、学術論文、政府機関の発表、専門家の意見、経験豊富な人の話などが挙げられます。

  • 事実に基づいたデータや統計データを利用する

説得力のある論拠を選択することができます。

  • 手の価値観や立場に合わせて、相手が受け入れやすい論拠を選択する

相手の立場を理解し、相手にとって重要な点にフォーカスすることで、論拠の効果を高めることができます。

対人論証における相手の感情の認知

対人論証における相手の感情の認知

対人論証における相手の感情の認知とは?

対人論証において、相手の感情に注意を払い、相手がどのような気持ちでいるかを理解することが重要です。

相手が感じている不安や不満を理解することで、相手に対して適切なアプローチをすることができます。

対人論証における相手の感情の認知の方法

相手の感情を認知するためには、以下のような3つの方法があります。

  • 相手の表情や仕草を観察する
  • 相手の発言内容やトーンから感情を推測する
  • 相手の立場や背景を考慮して感情を予測する

対人論証における感情の認知の重要性

感情を理解することで、自分の意見をより効果的に相手に伝えることができます。

また、相手が抱く不安や懸念点を理解することで、より適切な解決策を提案することができます。

感情に対する理解は、対人論証において成功するために不可欠なスキルです。

対人論証における説得力

対人論証におけるコミュニケーションの重要性

対人論証における説得力の向上とは?

対人論証において、説得力を向上させることは非常に重要です。

説得力があると、相手が自分の意見を受け入れる可能性が高くなります。

説得力のある対人論証を行うためには、以下の4つのことが必要です。

  • 相手の立場や考え方を理解する
  • 信頼関係を築く
  • 根拠や具体的な事例を用いて主張する
  • 相手の反論に対応する

説得力を持った対人論証は、相手の意見を変えることができます。

しかし、説得力に欠ける対人論証は、相手の意見を固定化させることになります。

対人論証における説得力の向上のための方法とテクニック

対人論証を行う場面は多々ありますが、仕事やビジネス、日常会話など、様々な場面で活用されます。

説得力があれば、様々な場面で信頼を得やすく、良好なコミュニケーションを築くことができます。

その為のテクニックとしては以下のような3つがあります。

相手の立場に立って考える

相手の気持ちや考え方を理解し、相手の立場に立って主張を行うことが大切です。

相手の気持ちを汲み取ることで、相手に対する共感や信頼を生み出すことができます。

相手がどのような状況にいるか、どのような価値観を持っているかを理解し、対人論証を行うことが大切です。

客観的事実やデータを用いる

論理的な説明を行うためには、事実やデータを用いることが有効です。

説得力のある事実やデータを用いることで、自分の主張を裏付けることができます。

ただし、事実やデータを用いる場合には、信頼できる情報源を確認し、正確な情報を伝えることが大切です。

論理的に整理する

自分の主張を説明する際には、論理的に整理することが重要です。

主張の前提や根拠を明確にし、順序立てて説明することで、相手に納得してもらいやすくなります。

また、相手の反論に対しても、論理的に対処することができます。

対人論証における妥協と調停

対人論証における妥協と調停

対人論証における妥協と調停とは?

対人論証において、自分の主張と相手の主張が対立する場合、妥協や調停をすることで、双方が納得できる解決策を見つけることができます。

妥協と調停は似ていますが、妥協は双方が譲歩して合意することであり、調停は中立的な第三者が関与し、具体的な解決策を提案することで解決に導きます。

対人論証における妥協と調停の方法とその効果

対人論証における妥協や調停の方法

主に以下の3つの方法があります。

  • 妥協の場合は、相手の主張を聞いて自分が譲歩する部分を見つける
  • 相手の主張に対して、自分が何が譲歩可能なのかを考え、双方が妥協できる部分を見つける
  • 調停の場合は、中立的な第三者を探して、相手の主張を理解してもらい、双方が納得できる解決策を見つける

また調停には、仲裁人やメディエーターと呼ばれる専門家が関与することが多く、双方にとって公正な解決策を提供することができます。

妥協や調停を行うことで得られる効果

主に以下の3つの効果があります。

  • 対立していた双方が妥協や調停を通じて話し合いを行い、相手の主張を理解することができる
  • 妥協や調停により、双方の主張を折り合いをつけることができ、問題を解決することができる
  • 対人関係を改善することができ、今後も良好な関係を築くことができる

対人論証におけるコミュニケーションの重要性

対人論証におけるコミュニケーションの重要性

対人論証におけるコミュニケーションの重要性とは?

対人論証とは、相手と意見や考え方が異なる場合に、相手を説得するための論理的な話し合いのことですので、相手とのコミュニケーションが非常に重要になります。

コミュニケーションは、相手の立場や考え方を理解するための手段であり、相手に自分の考えを伝えるための手段でもあります。

また、コミュニケーションを通じて相手との信頼関係を築くことができ、それが対人論証において非常に重要となります。

対人論証におけるコミュニケーションの改善方法とその効果

対人論証において、コミュニケーションを改善するためには以下のような3つの方法があります。

相手の話をよく聴く

相手の話をよく聴くことで、相手の考え方や立場を理解し、その上で自分の意見を伝えることができます。

語りかけるような話し方をする

相手が聴きやすい話し方を心がけ、分かりやすく伝えることが大切です。

相手がどのような立場にいるのかを考え、相手にとってどのようなことが重要かを理解することが大切です。

メッセージを明確に伝える

対人論証においては、自分自身の主張を明確かつ簡潔に伝えることが大切です。

相手に伝えたいことがわかりにくいと、コミュニケーションがうまくいかないことがあります。

具体的な例やデータを用いて説明することも効果的です。

 

これらの方法により、相手とのコミュニケーションを改善することができます。

その結果、相手に自分の考えをより理解してもらうことができ、より効果的な対人論証ができるようになるでしょう。

まとめ

まとめ

対人論証において、相手とのコミュニケーションは非常に重要です。

相手の立場や考え方を理解し、自分の意見を伝えるために、相手に聴きやすく分かりやすく伝えることが特に大切ですね。

以上、今回は「対人論証」と「詭弁」についてまとめました。